クリムゾン・キングの宮殿 1

2019年11月12日

アルバム
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キング・クリムゾン ビートルズ

今回はプログレッシブ・ロックの金字塔として音楽史に名を刻む、キング・クリムゾンのデビューアルバム IN THE COURT OF THE CRIMSON KING(クリムゾン・キングの宮殿)です。

1969年に発表されたこのアルバムは、当時の音楽雑誌等では「ビートルズのアビーロードからヒットチャートの1位を奪った作品」とされていました。

この作品はチャートで1位にはなっていないので、新時代の音楽というイメージを狙ったのだと思われますが、この象徴的かつ効果的な宣伝文句にふさわしい内容のアルバムです。

当時はまだ珍しかったメロトロンなどの電子楽器を全面的に使用したり、複雑な音階で構成された作品群に加え、幻想的な歌詞も魅力的で、70年代以降のプログレバンドに大きな影響を与えました。

特にA面に収録された3曲は圧倒的なインパクトが有り、何度聞いても飽きることはなく、決してBGMとしてではなく真剣に聴き入ってしまいます。

1曲目の 21st Century Schizoid Man(21世紀の精神異常者)はアナーキーなサウンドのイントロに続いて、ボーカルにギターのファズのようなエフェクトをかけるという斬新さで、生声では出せないアノニマス的な効果を産み出しています。

間奏でのジャズの要素を取り入れた演奏力も素晴らしく、彼らのライブでは一番の見所になっています。

21st Century Schizoid Man - King Crimson

2曲目の I Talk To The Wind(風に語りて)は一転して叙情的な曲で、木の葉が風で揺れるのをドラムで表現したり、吹かれて飛んでいくかのようなフルートの演奏も素晴らしく、発表から50年たった現在でも思わず手を止めて聞き入ってしまいます。

I Talk to The Wind - King Crimson

I Talk To The Wind(風に語りて)は、オリジナル版を途中でカットしたこの動画しかYouTubeでは見つけることが出来ませんでした。

3曲目の Epitaph(エピタフ)もドラマチックな構成とグレッグ・レイクの圧倒的な歌唱力に加え、ところどころで五感に訴えるような効果音も印象的な作品です。

Epitaph - King Crimson

それまでのポップミュージックとは異質な芸術性の高い歌詞も大きな特徴で、作者のピート・シンフィールドもメンバーとしてクレジットされている点を見ると、彼らが「バンド」というより「集団」という概念を持っていたように思います。

また描き下ろしによる前衛的なアルバムジャケットも、その後のプログレッシブ・ロックの方向性に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

クリムゾン・キングの宮殿 2

キング・クリムゾンに代表されるプログレッシブ・ロックは、本国イギリス以外ではヨーロッパ各国でも人気があったようですが、アメリカでは今ひとつだったようなイメージがあります。...

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